千葉県松戸の「中華蕎麦とみ田」の富田治を取材したドキュメンタリー。「とみ田」は講談社の『東京ラーメン・オブ・ザ・イヤー』で4連覇した店。監督重乃は、1965年生まれ、『情熱大陸』『課外授業ようこそ先輩』などのTVドキュメンタリーを演出している。この作品を見終わった後、『情熱大陸』のようだと思い、重乃のプロフィールを確認したところやはりそうだった。企画制作『ネツゲン』は大島新が代表、数多くのドキュメンタリーを制作している。
茨城の建設会社の息子、富田治はやんちゃの後父の会社を手伝っていたが、そこを飛びだし、山岸一雄の『大勝軒』に出会いラーメンの世界に飛び込んだ。「とみ田」には朝6時半ごろから列ができてる。開店は11時、富田自身が店に立てないときには暖簾をあげないという。ラーメンは1910年の浅草「来々軒」からはじまったと言われるが、今や多種多用。醤油あり、塩あり、味噌あり、豚骨あり。笹塚の『福寿』店主、小林克也は言う、戦後に人々が生きるため仕事をするために、さっと食べる。それがラーメンだ、と。人それぞれに好みがあっていい。
わたしは、塩が好きだ。その次が醤油かな。
(「千葉劇場」にて)