2014年12月29日月曜日

暴政(お金お金)

 2014年の選挙は、やはり予想通り自民党が勝った。予想通り、何の変化もなく、誰もがそう思っていた。小渕も松島も許され、集団的自衛権も、改憲も、普天間移転も、原発再稼働も、全ては信任されたと内閣は思っているフシがある。つまり今回の選挙は、自民党が行う全てのことに対する『国民投票』だと判断すべきである。事実安倍総理の発言のはしはしにそれを感じる。「国民に丁寧にご説明して行く」のだから、説明すればそれでいいのだ。そして日本国民のほとんどは、それでいいという判断をしたのだ。選挙に行かないというのも、行かないことは自民を支持したということになる。
 原発再稼働に関しては、その地域に助成金を増やす。普天間基地移転に反対している沖縄は、財政支援予算を削る。「おら、おら、おら、金欲しいだろう。協力したらこの金やるぞ、しないなら金あげないよ。どっちがいい。」札ビラで相手の頬をピタピタ叩いているヤクザ者。暴力団や地上げ屋とどこが違うのだろう。この国はどこかの共産国と同じではないだろうか。最近そう思えて仕方がない。

選挙にかけたお金、約700億円。
 
オスプレイ購入費、一機108億円。5機で540億円。
 
 クールジャパン機構、出資金300億円(政府)75億円(民間)今後出資金が増え、
官民合わせて900億を予定している。
 2014年パリでラーメンウィークを開催。博多の「一風堂」を展開する力の原ホールディングス(福岡市)に、約7億円を出資する。
 ラーメンウイークは2020年まで毎年開催の予定。

  お金がある。なぜある。どこから出る。税金?

 私は、自民党には投票しなかった。野党の票が散らばってしまい。政権が成立できない状態になってもいいと思った。いっそそのような状態になったほうがいいと思った。

2014年12月21日日曜日

おやすみなさいを言いたくて

おやすみなさいを言いたくて  原題:『A Thousand Times Good Night』
   監督:エーリク・ポッペ 脚本:ハーラル・ローセンローヴ・エーグ
               2013 ニルウェー/アイルランド/スウェーデン

 「何千回ものグッドナイト」・・・・『Good Night]』という言葉には幸せの響きが感じられる。母親が「おやすみ」と声をかける、こどもは「おやすみなさい」と応える。それは幸福の原風景だ。しかし、この世界にはそのような風景を感じることができない鈍色の世界があることも確かだ。
 アフガニスタン・カブール。埋葬がとりおこなわれているようだ。深い墓穴にひとりの女性が横たえられ、周りのひとびとは嘆きながらお祈りを捧げている。そのようすを写すシャッター音がひっきりなしに響く。女性報道カメラマンレベッカ(ジュリエット・ビノシュ)のカメラだ。ファインダーの中の女性は、どこか穏やかな表情に見える。戦闘の犠牲にでもなったのだろうか。そんな想像を働かせながら見ていると、女性の瞼が開く「えっ、これはソ!」・・・「なんのため?」・・まさか「悲劇の捏造」
 しかし、この女性は墓に入ることができない運命をこれから担うというのが真実だった。不条理な真実だ。レベッカには夫と二人の子供がいた。突き上げる衝動を抑えることができないレベッカ。報道カメラマンとしての使命、それは「見捨てられた土地を世界に知らせる」ということ。自爆テロの巻き添えになり負傷するレベッカ。家族の苦しみは頂点に達する。我々が考えなければならない問題は山積している。
               (12月15日「角川シネマ有楽町」にて)