監督:アグニェシュカ•ホランド 2011年ドイツ•ポーランド
1943年のポーランド。ナチスによるホロコーストの時代だ。水道修理工のレオポルド•ソハという男がいた。金にこだわる狡賢い男といった体だ。このあまりほめられたものではないソハが、何を思ってかユダヤ人を救うことになる。
シンドラーなど、人格的にも立派な人はいる。しかし、このソハは、なんだかものすごく人間臭い。社会状況を思えば、たしかに賢く立ち振る舞わなければならない。そうしなければ自分の身も家族も危険になる。ソハは、ユダヤ人からお金をもらうのだが、徐々に何かに目覚めて行く。それは命の尊さと、不条理な支配だ。誰がどう思っても、やはり当時のナチスは非人道的な巨獣なのだ。わたしたちは、ことあるごとにこのことをしっかり学ばなければならない。と痛切に思った。いい作品だ。