2014年2月22日土曜日

金曜の夜

 このところ落語を聞きに行くことが多くなった。金曜の夜、東銀座にある結婚式場のホールに出かけた。そこでは定期的に落語会を開催している。今回は「如月の三枚看板 喬太郎•文左衛門•扇辰」という公演。橘家文左衛門は「転宅」、まぬけな泥棒の話(古典)。柳家喬太郎は「派出所ヴィーナス」、池袋駅前の派出所を舞台とした、ハチャメチャな話(新作)。入船亭扇辰は「匙加減」、遊女を身請けしようとする若医者と元締めのいざこざにたいする大岡裁き(古典)。という演目。さすがに実力者の三人である。喬太郎の後に登場の扇辰は、「前にあんな話(喬太郎)をやられたら、自分は何をやろうか考えてしまう」と枕で語っていた。そして噺はじめたのが「匙加減」、この噺はもともと講釈らしい。最後の落ちを迎え、噺が終わったところで、ホールのデジタル時計がぴたりと21時を示した。終了予定時間が21時とあったので、見事にピッタリだったのだ。つまらないことかもしれないが、それも見事だと思った。•••偶然かもしれないが、「手練だからこそ」である••• 
 どなたかのブログに、公共施設は時間厳守でやたら細かいことを言われているらしいので、とあったが、私は単純にスゴイなあ、と思うばかりである。
 冷える如月廿日あまりひと日、近くの「萬福」で軽い食事をして帰途についた。