『米軍が最も恐れた男カメジロー不屈の生涯』
監督:佐古忠彦 2019日本
前作は2年前で、今作はその続きである。監督はTBSの「NEWS23」で筑紫哲也が亡くなるまでの10年間活動したサブキャスターでアナウンサー佐古忠彦。現在は報道局のプロデューサーのようだ。
沖縄の政治家、瀬長亀次郎。徹底的にアメリカと日本政府に抵抗し、民主主義精神を貫き通した人間。沖縄の戦後史が浮き彫りにされる。そしていかに差別され続けてきたか。権力は暴走する、でっち上げられた罪で幾度も収監される。それでも絶対に屈しない。亀次郎の言葉に「小異を捨てずに、大同につく」がある。人ぞれぞれに思いがあるが、それを捨ててはならず、それを大切にしながら、大きな目的を共有し進めていかなければならない、ということ。ナレーションに「オール沖縄につながる」とあるが、まさにその通りだ。民主主義に左翼右翼の別はない、基本的人権の問題であるのだ。