2015年1月27日火曜日

M.花田の優雅な日々2(権之助坂)

 東京都庭園美術館にでかけた。リニューアルオープンして新館も設けられ、喫茶室は新館に移された。庭はまだ整備中であった。アール・デコの粋を集めて造られた朝香宮家の邸宅。贅沢の極みのような建造物だと感じても、世界にはもっと贅沢なものがある。でもこのようなものが文化を後世に伝えて行くのだから、偏った倫理観は持たないようにしようと思う。


 ところで、太宰治が住んでいた杉並区の民家兼アパートが取り壊されるかもしれない、という記事が東京新聞1月25日朝刊の一面に踊っていた。昭和初期の木造二階建てのものだが、これもやはり当時の人々の生活文化を伝えるものであり、まして太宰が住んでいた場所だ。どうかそのような建造物も東京都の予算を使って購入維持して欲しいものだと切に思う。「竹島を買おうとするぐらいだからねえ」

 美術館を出て、目黒駅を横切り「権之助坂商店街」に向かう。ここ、なんだかいい感じだ。目黒区立美術館に行くときに通りかかってから気になっている。ゆるゆると権之助坂を下りて行く、ふっと目にとまったのが『立ち飲みビストロSHIN』「おっ、いいね。いつものように一杯やっていくか。」と思い、木製の安普請のドアをギシギシ開ける。「あー、5時からです。」中国語訛りの日本語で言われる(タブン)、残念。
 「権之助坂商店街」から「大鳥前商店街」を抜けて行くと、何軒かの西洋古物店やら中古家具店がある。「SONE CHIKA」という店で、ガラスボトルを購入、300円也。「ACME」という店で、レトロな電球を購入、702円也。今度はやはり、立ち飲みに入らなければ。






















                          2015・1・24