2011年11月4日金曜日

野見山暁治展

 ブリヂストン美術館にて開催『野見山暁治展』(10月28日〜12月25日)を観る。『落日』(1959)や『風景ライ•レ•ローズ』(1960)などは、とても知的な作品だ。『ままならぬ景色』(2010)『かけがえのない空』(2011)などの近作は心象的だ。徹頭徹尾平面に向き合う作家。画面が強く、大画面でもの 言う作家であると思う。日本の現代作家としてはゆるぎない 仕事をしているが、その私生活はさまざまな悲しみを乗り越えて行った人である。個々の作品の題名は、作品とは直接かかわり がないようだ。むしろ、自分の作品から受けるイメージを自分で 探して言葉を添えている。だから、ある意味詩的でさえある。 以前購入して、そのまま書棚に眠ったままの本を読もうと思う。 『パリ•キュリイ病院』(野見山暁治)パリで亡くした奥さん のことを綴ったものである。