15日の土曜日、岩波ホールで『イラン式料理本』を観た。監督モハマド•シルワーニの作品は、ほとんど故国イランでは上映されないという。この作品も上映禁止となっている。いったいどんなところが禁止条項に触れるのだろうか、作品はじつにほのぼのとしているのに。
一所懸命にご飯をつくっても、それが夫に理解されなかったりする監督の妹や、義母。食事の準備時間が何時間にもわたる。しかし、彼女たちはとてもたくましい。と思っていると、監督の奥さんは、もうどうでもいいという性格。考え方や行動が近代的である。もちろんこの作品に底流しているものは、女性差別であるが、この差別感は世界中が共有しているものだろう。とても明るく、キュートな作品なのだが、考えさせられるところは多い。
それにしても、岩波ホールはいつも高齢者が多い。たしかに岩波というの、知的ブランドだった。とくに全共闘世代の前後にとっては。
映画が終わって、地下のイタリアンで昼食。パスタと白ワイン。