『PATERSON』 2016年 アメリカ
監督ジム・ジャームッシュ
アダム・ドライバー
ゴルシフテ・ファラハニ
永瀬正敏
米国ニュージャージー州にパターソンという市があるらしい。ニューヨーク州のとなりなので、東海岸にそれほど遠くないところにある。パターソン市でバスの運転手をしているパターソンという男性が主人公。普通の庶民であり、毎日毎日バスの運転をしてる。小津安二郎の作品世界に登場しそうなパターソンは、毎日を規則正しく送ることを旨としている。ノートに詩を書き続けているが、それを発表しようとかの名声欲はない。妻から勧められても心がゆれることはない。ただただ生活のために働き、楽しみとして詩作をすることで満足している。ただ、ところところで不思議な人物が登場する。双子のおじさん、双子の姉妹、など双子がチラッと出てくる。これはなにかの象徴なのだろうか、最後に日本から来た勤め人の詩人がでてくる。ふたりは初めて会ったのだが、違いの心が通じているような感じである。ツインソウルと言えば通俗に傾きすぎだろうか。
静かで示唆に富む作品であった。