2013年11月9日土曜日

気まぐれ野郎メシ ーヤバイめしー


 見るからにヤバそうなもの。素材の一部の消費期限がヤバイ。

 なす:切ると赤みがかっている。
 ピーマン:二個冷蔵庫の中で忘れられていた。一個は使い物にならず。
 ピリ辛トマトソース缶:完全にヤバイ。
 ウィンナー:OK
 玉葱:OK
 カレー粉:少々

   ピーマンとなすと玉葱を炒め、トマトソースで絡める。カレー粉を少々。最後にウィンナーを和えるだけ。
 しかし、味的にはOKだった。家族はどれぐらいヤバかったのかは知らない。


 反省:冷蔵庫の中は、きちんとチェックを怠っては行けない。


2013年11月4日月曜日

ある愛へと続く旅 (原題:VENUTO AL MONDO 英題:TWICE BORN)

 監督:セルジオ•カステリット 原作:脚本:マーガレット•マッツァンティーニ
                       2012年    イタリア/スペイン

 英語題は「TWICE BORN」(二度の生まれ)イタリア語原題は「VENUTO AL MONDO」(世界の到来)         主演:ペネロペ•クルス。
 ペネロペ•クルスの役柄は大女優への一歩という印象を受けた。題材は極めてきつい苦悩の世界である。神は一部の人間に、これほどまでの苦痛を与えるのだろうか。そしてどれほどまでに人間への贖罪を求めるのだろうか。筆舌に尽くし難い作品であった。
 舞台がサラエボ、ボスニア•ヘルツゴビナの首都。子どもが欲しい夫婦が、とてつもない状況に巻き込まれて行く。
   ジェンマ(ペネロペ•クルス)はサラエボに留学していたときに知り合ったカメラマンのディエゴ(エミール•ハーシュ)と恋に落ちる。彼女は彼の目を持つ子どもが欲しいと願うが、その望みは断たれる。ローマで暮らしていたのだが、彼女たちは再びサラエボへと向かうのだった。そして民族紛争がはじまってしまうサラエボで、壮絶な人間模様が繰り広げられる。代理母を申し出る女性(サーデット•アクソイ:トルコイスタンブール出身)、紛争時の兵士の暴行、絶望のため自らの命を断つ夫(エミール•ハーシュ:カリフォルニア出身)詩を読むリーダー格の男(アドナン•ハスコヴィッチ:サラエボ出身)、ジェンマ(ペネロペ•クルス:スペインマドリード出身)と一緒になるイタリア•カラビニエーリの大佐(セルジオ•カステリット:ローマ出身:本作監督)、息子ピエトロ(ピエトロ•カステリット:ローマ出身:セルジオの実子)、精神科医(ジェーン•バースキン:ロンドン出身)。
 スリリングなプロットは、感動を呼ぶラストに一気に進む。そして愛というものの本質を深くえぐり込む。アガペーとしての愛である。
                      (「TOHOシネマズシャンテ」にて)

H的立場 軽自動車の増税

 総務省が軽自動車の税金を引き上げる案を提出した。報道では、普通車の税金に対して
バランスを欠いているから、という話があった。そんなおためごかしの論が公にされ、マスコミは何の反論もせず、そのままニュースとして流している。バランスを欠いているという理由だけなら、税金の高い普通車を下げればいいだけの話だ。それでこの問題は終わる。おおいに腹が立った。理由は全く違うところにあるにもかかわらず、幼稚な言論に終始している。なぜ軽自動車に人気があるのかという本質に言及しなければ、何も見えてこないし、そこから政治は生まれない。
 軽自動車の税金に対して、TPPの懸念材料であるISD条項として話題にされることがよくある。ISD条項とは、「ある国の政府が外国企業。外国資本に対してのみ不当な差別を行った場合、当該企業がその差別を受けた損害について相手国政府に対し賠償を求める」ことが出来るという法律である。実例として、カナダやメキシコのことがあげられるが、米国側が自国の自動車が売れない理由は、日本の軽自動車税という制度に問題があるという理由で提訴される可能性がある。という懸念である。ということを考えると、その先取りでないだろうか。あらかじめこのような方向を打ち出しておけば、アメリカに対して、「日本は努力していますよ。」ということで矛先の緩和になる。
 しかし、話はこればかりではない。今回気がついたことは、政府の税金徴収源の開発ということである。これは一挙両得ではないだろうか。いやむしろ税金確保の方に重点が置かれているではないだろうか。11月2日の山形新聞のコラム「談話室」にわたしと同じような意見が掲載されていた。「税収の穴を軽などで埋めようという構想だ。軽の保有台数の1位は佐賀県2位は鳥取県3位は島根県、そして4位は山形県」だそうだ。そして、低いのは、東京•神奈川•大阪。税制を決める専門家には、電車の多い東京を出て、地方の声を聞いてもらいたい。」大都会では、電車の便がいいが、地方では公共の交通機関がないところもある。例えば沖縄には那覇のゆいまーる以外は鉄道がなく、県民の足はほとんど自分たちが保有する自家用車だ。都会からは離れれば離れるほど、交通の便は悪くなる。通勤だって、村役場に行くのだって、病院に行くのだって、赤字になってしまう公共交通は無くなっている。
 諸外国に円借款などで貸す資金は膨大にある。復興支援のお金は使われないままである。おもいやり予算もそのまま。そんなお金があるにもかかわらず、いままでのレベルの維持や、それ以上にするために、国民から税金として徴収する法案がとまらない。

 ISD条項に関しては、これは「狼と少年」だ。主権侵略ではなく、その条項での話である。という考えもある。しかし、自国に有利にはたらかない条項をアメリカが持ち出すことがあるだろうか。アメリカの基本姿勢として、アメリカのアメリカによるアメリカのための国際戦略は、そんな甘いものではない。
 


2013年10月26日土曜日

市街戦のジャズメン

 「もうひとつの朝」ー左藤泰志初期作品集ー 
               福間健二編(河出書房新社2011•5•20)所収

 1967年『市街戦の中のジャズメン』として発表、北海道新聞社主催「有島青少年文学賞」で優秀賞受賞。高校生の作品としては、掲載にふさわしくないと判断され、新聞には掲載されなかった。佐藤泰志18歳、函館西高校在学中の作品。後に『市街戦のジャズメン』と改題されて「北方文芸」に掲載された。
 いきなりホイットマンの詩が引用される。陰鬱な作風がなかなか興味深い。60年代から70年代には、このような学生がたくさんいたように思う。そして、そんな青年はみな哲学的な思考回路を持っていた。いい作品だ。なぜか懐かしさを感じてしまう。
 私も、若いころJAZZ喫茶に入り浸っていたころがあった。東北のある町の『BUD』という場所。重い扉を押開けると、タバコの煙と珈琲の香りが充満したその奥の席で、セブンスターとともに瞑想にふけっていた。ときどきはチェリーだったかもしれない。生まれて初めて行ったコンサートも「オスカーピーターソントリオ」だった。」文学とJAZZとタブローに自分の精神が血まみれになった時代だった。
 函館は北海道というより、私にとっては東北の一部のような感覚だった。言葉も津軽弁に極めて近い。冬の雲は重く、気持ちを押しつぶしてしまいそうな雪雲だった。

 地下のダンスホールでの一夜、「僕」のびりびりした感性は時代を超えて訴えかける。もういちど言うが、いい作品だ。

 注:P9L9「自分の地で染まった傷ついた顔〜」は「自分の血」の誤植であろう。

2013年10月22日火曜日

H的立場ーネオ帝国主義

 臨時国会が開催されている、『特定秘密保護法案』も決まりそうな勢いだ。秘密にしなければならないこととは何だろう。本当の秘密とは、秘密であることも人に悟られないものではないだろうか。私は、子どもの頃「隠し事はいけません」と学校から、社会から、親から言われて育ってきた。「秘密」にすることは悪であるという感覚があった。青年になり、世界には「国家秘密警察」などという組織を持つ国があることを知った。ベールに閉ざされた深い闇のなかに蠢く陰謀が、国家の名のもとに行われる。世界は不条理に満ちていると知った。
 何のための秘密なのだろうか、この国はあるときから完全に開き直った。「おまえらに秘密にしなければ、この国はうまくイカナインダよ」「アホは黙って言うことを聞くんだ」「そうしたら悪いようにはしない」「おとなしくしていろ」という言葉が聞こえて来る。秘密裏に事が運ぶ。そして気がついたときには後戻りできない状態になり、日本帝国軍がアメリカ軍とともに派兵する。もちろんそこには韓国軍も一緒だ。『AKJ連合軍』の終わりない戦いがはじまる。新宿や銀座などで海外テロの爆破事件も多発する。そして地域には武装警官が配置される。そんな近未来が着々と計画されている。私だけの妄想であろうか。

2013年10月7日月曜日

台湾アイデンティティー

 監督:酒井充子   2013年 日本  ドキュメンタリー

 台湾とは、そして日本とは。このドキュメンタリーは、日本統治下(明治28年〜昭和20年)のもとで日本式の教育で育った台湾人の告白で綴られている。もちろんこの時代は公用語が日本語であったのは言うまでもない。日本が戦争に負けて、軍人たちは台湾から去った。そして、その後に入ってきたのは中国国民党であった。
 この世代の人々は、蒋介石を良く言わない。住民にとって、蒋介石は許すべからざる人間である。ヒトラーのようだとも言う。国民党は台湾が独立運動をされると困るのだ。有無を言わせず、我が物にしなければならない。弾圧や処刑が横行する。これが現実なのだ。「台湾は見捨てられた民族だ」旅行会社を経営する男が言う。
 我々は本当に台湾というところを知っているのだろうか。たんに親日だといっても、そこには負の歴史がある。蒋介石は反共産主義だからと言って、讃える人たちがいる。殺戮の首謀者に共産も反共もない。ついこの前まで、言論の自由さえなかった場所なのだ。

2013年10月2日水曜日

世界一美しい本を作る男〜シュタイデルとの旅〜

 原題:How to make a Book with Steidl  監督:ゲレオン•ヴェツェル&ヨルグ•アドルフ
                                 2010年 ドイツ

 ドイツ•ゲッティンゲンにある出版社『Steidl』は、世界のアーティストから注目されている出版社だ。経営者ゲルハルト•シュタイデルは妥協を許さない。紙の質、手触り、ページを捲る音、紙の匂い。そべてにこだわり、デザインから印刷までこの『Steidl』で作り上げる。量より質を重要視する。大手出版社のような利益主義とは真っ向から対立する立場をとり続けている。しかし、この小さな出版社は潰れないのだ。なぜなら世界のアーティストや美術館から依頼が殺到し、向こう数年間はすべて出版予約で埋まっているからだ。
 シュッタイデルは世界を飛び回り、注文主と直接出版計画を詰める。電話などで打ち合わせして進めるよりも、はるかに確実に効率的に仕事が進められるからだと言う。写真家ロバート•アダムス、作家ギュンター•グラス、ファッションデザイナーのカール•ラガーフィールド、彼ら超一流の芸術家たちとの仕事、そして世界のどこにでも打ち合わせのために飛ぶ。本当は自分の仕事場で紙とインクの匂いの中に居たい、というシュタイデル。
技術屋である。思えば、アジアに位置する日本という国も、かつては技術屋の国ではなかっただろうかと思った。その国は、かつてドイツに学んだ。でも、いまは世界を席巻するUSAに全てを託している。西欧諸国も、アジア諸国も、その日本という国に対しては、そのような認識が確立している。まあ、しかたのないことではある。実際その通りなのであるから、言い訳はできない。