20011/フランス 監督:脚本 オリヴィエ•マルシャル
エドモン•ヴィダルという実在のギャングがいた。フランスの伝説的ギャング集団「リヨンの男たち」のリーダーだった。そして監督は以前警察官だった。
ヴイダルは銀行強盗だったが、出所後悪の道から引退し幸せに暮らしていた。しかし、そんな彼の生活を揺るがす事件が起こり•••••。
日本風に言えば、義理人情、任侠、という世界か。モモン(エドモン)は人の道を外れようとしない。その人の道とは、仲間を裏切らない。友を信用する。ということである。寡黙でよけいなことを言わないモモンは魅力的だ。自分の感情を表に現すことなく、言葉をのみこみ、グッと奥歯を噛み締めている。モモン役のジェラール•ランヴァンがいい。これこそ燻し銀の魅力だ。回想の場面に登場するシトロエンDSは魅力的だ。1955年発表された、フランスの前輪駆動大型車である。ド•ゴール大統領など政府官僚の公用車として利用された。もちろんギャングも頻繁に利用した。思えば、子供の頃の私にとって、フランスといえば、「シトロエン」だった。