2012年 フランス 監督•脚本:ダニエル•コーエン
パリの三ツ星レストランのシェフ、アレクサンドル(ジャン•レノ)は新作メニューが生まれず、オーナーとの仲もギクシャクしている。二代目のオーナー、スタニスラス(ジュリアン•ボワッスリエ)はアレクサンドルを首にして、時代の最先端「分子ガストロノミー」に変えようかとも考えていた。そんなとき生意気なシェフ志望の若者ボノ(ミカエル•ユーン)と出会う。アレクサンドルはボノを認めることはできないと思いつつも、かつて作っていた自分の料理を事細かに知り、再現できるボノは無視できない。話はドンドン元気に進み、コミカルであるが、三ツ星調査のことや分子料理のこと、スペインの「エルブリ」フェラン•アドリアの皮肉など、なかなかに見応えがあった。とても元気になる作品。それにしても、分子ガストロノミーというのは一体なんなのだろうか。料理の世界も、探れば探るほど奥深い。ロブションやデュカスなどのシェフを調べたりすると、もうさまざまなことを知ることになり、それだけでも膨大な時間が必要になってくる。